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2006年 05月 14日
村上春樹、河合隼雄に会いにいく
河合 隼雄・村上 春樹 新潮文庫 数年ぶりに読んだ本。 この本を初めて読んだときから、私は、自分の人生の中で「何に」コミット(関わって)して「何に」デタッチ(関わらない)すれば良いのか、ずっと頭のどこかで考え続けて来た気がします。 実は著者である村上春樹は父親と同じ年で、偶然にも性格も割合とよく似ていて、同じように安保闘争の時代を生き、一方はそれに強くコミットし(父親)、もう一方は結局のところデタッチしていたように思います。 その影響を強く受けた私は、同年代が「デタッチすることが格好良い」=「俺って誰にも何にも関心ないんだよね~」というのが”格好良い”という風潮の中、逆にその感覚にコミットできずに、かと言って父親のように、他になにか強くコミットできる思想や運動を持てないまま、ここまで生きてきた気がします。 この本の中で、河合隼雄がこのように語っています。 (村上春樹が、日本にいる間はデタッチすることが大事だったが、 アメリカに渡って考えが変わった。しかし、「何に」コミットすれば良いのか、 と言う問題は未だに引きずていて、答えが出せない、というコメントに対して) 『スイスから帰国したころ、冗談半分で、自分がユング研究所で学んできた 「三つのC」ということを言っていました。 コンプレックス・コンステレーション・コミットメント、といずれもCではじまる単語で、 前二者については省略しますが、ここにコミットメントを入れていたのです。 分析家というと「中立的」な態度を取らなねばと考えて、 それがどこかでタッチした姿勢につながってしまう。 ところが、自分が分析を受けてみて、分析家がいかにその仕事に コミットしているかがよくわかった。 (中略) もっとも、このコミットメントは、一般に考えるように「なんでもしてやろう」とか 「頑張ってやろう」というのではなく、外見的にはむしろデタッチしているかのようにさえ見える。つまり、「静かで深いコミットメント」なのです。 (中略) 頭だけでなく自分の全存在をコミットさせることを学ぶ必要があります。 この河合隼雄の言葉が、絶対に大事ななにかを教えてくれていると思うのに、 その「静かで深いコミットメント」の状態がどういうものか、どうすればそうなれるのか、 いまでも私は分からずにいます。 でも、今日『情熱大陸』を見ていて、ああ、こういう状態のことを 言っているのかな、と感じるシーンがありました。 今回は野生動物専門の獣医である溝口俊夫さんの特集で、 今まで彼が救って野性に返してきた動物の事例や、行政に協力を仰いで 実現した改革などを紹介していました。 そして、最後にインタビュアーが彼に 「溝口さんの夢って何ですか?」 と聞いたとき、彼はこう答えたのです。 「夢ねぇ…。……。 あんまり、自分の夢なんて考えてなかった」 そう言って、あはは、と自然な顔で笑っていました。 「全ての野生の動物と人間が、ストレス無く自然に共生できる世界を作ること」 とか 「一匹でも多くの野生動物の命を救うこと」 とか、”それっぽい”ことは何でもいえると思うのに、「考えてなかった」かぁ…。と なんだか、それはとても河合隼雄の言うところの「静かで深いコミットメント」に 近い気がしたのです。 ちょっとまとまりの無い文章になってしまいましたが、 多分、これからも私は、私自身が「静かに深くコミット」できるものを 無意識に探して行くんだろうな、と思ってます。
by hachilog
| 2006-05-14 23:56
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