Plofile
カテゴリ
全体 ART PHOTO INTERIOR DESIGN 佃 BOOK WEB TRAVEL CATS SPORTS BUSINESS STUDY MUSIC LIFE MOVIE OTHERS BABY LIFE HACK 以前の記事
2011年 08月 2010年 11月 2010年 07月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 05月 2007年 03月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 お気に入りブログ
佃島便り CANDY HOUSE ... 放課後暇人倶楽部 日々是好日 丙-HEY!- Sweet Story はこでごはん 雨漏り書斎 The Background 櫻茶屋日記 chacoと綴る散歩日記... +Mizzery's P... レサパンだれだれ日誌 muhas leben 晴読雨読 検索
タグ
仕事(7)
WEB(4) グルメ(3) Life(3) 靴(2) デザイン(2) マノロ・ブラニク(1) 映画(1) 恵比寿(1) 後悔(1) 自転車(1) 多摩川(1) 漫画(1) 恋愛(1) アート(1) イタリアン(1) コスメ(1) サイクリング(1) サンダル(1) その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2006年 09月 18日
『遠い太鼓』 村上春樹 講談社 ★★★★☆
とっても久しぶりに、普段読まない本を仕舞っているダンボールから引っ張り出してまで読みたくなった本。村上春樹が、ヨーロッパ諸国に長期滞在しながら、そのときの生活を日記のような、エッセイのようななんとも言えない形でまとめた旅行記。 私は以前、バックパッカーになって諸国を渡り歩きたいな、なんて思っていて、実際に近いことはしてみたけれど、今になってみれば一人旅の寂しさと孤独さは本当によく分かる。(少なくとも私には向いていない) かと言って、友達と行くには、ちょっと厳しく、色々な問題を内包した難しい旅行形態でもある。 この本を初めて読んだ時は独身で、(まあ今も独身なわけだけど)今は一緒にこういう旅をしてくる相手がいる。一緒に旅行に行ってくれるパートナーがいるっていうのは、案外素晴らしいことなような気がしてならない。と、これは個人の趣味の問題かも知れないけど、少なくとも私にはそういう相手が必要なようで。 不思議なことに、今読み返しても好きなくだりは変わらなかった。 ちょうどこの本の、半分より少し前。著者が「レズビアン」の語源となった「レスポス島」を 訪れ、この島出身の画家、セオフィロスの記念美術館を訪れるシーン。 美術だけでなく、料理もお酒も、娯楽も書籍も、音楽も住宅もがそうであるように、 その土地だからこそ素晴らしく見えるものっていっぱいある。 それを他の国に持ち込んでも、大したものには、大抵見えない。落胆することも多い。 だって、それはその国の太陽とか、風とか、土のにおいとか、人の表情とか、 それら全てと共に存在するから素晴らしいからなんだろうな、と今更ながら 改めて思う。 そんな訳で、セオフィロスという画家は決して国際的に著名な画家ではないけど、 村上春樹はこの画家の描き出す世界に感銘を受ける。 そして、近くのカフェテリア(ギリシャ語ではカフェニオン)でお茶をする。奥さんと。 そして思う。 『誰かが僕らの絵を描いてくれないかな、と思う。故郷から遠く離れた38歳の 作家とその妻。テーブルの上のビール。そこそこの人生。 そして時には午後の日だまり。』
by hachilog
| 2006-09-18 02:03
| BOOK
|
ファン申請 |
||